利回りって何ですか?―「年利」での表示に要注意。
新社会人のおいに「資産ってどうやって運用するんですか?」と聞かれた夫婦。答えようと思ったら、基本的なことを意外に説明できません。自分たちにも大切なことなので、ファイナンシャルプランナー(FP)にこっそり聞くことにしました。まず「利回り」とは何かから……。
妻 預貯金も投信も「利回り」って一口に言いますね。
FP ざっくり言うと、一般に元金に対していくらもうかったか(損したか)を年単位で計算したものを「利回り」と表現します。例えば元金百万円が一年後に百三万円に増えたとすれば、利回りは年三%の計算になります。
ただ、利回りにも色々あります。まず「単利」と「複利」。先ほどの例では、増えた三万円を元金と一緒に運用するか、元金と分けておくかで、その後の増え方が違います。増えた分も元金と一緒に運用する複利だと、翌年は百三万円に対して三%の三万九百円の利息が付きます。増えた分を分けておく単利では翌年も利息は三万円です。
運用期間が長いほど差が広がり、二十年後、複利なら百万円が百八十一万円に増えますが、単利では百六十万円。二十一万円違います。五十年後の残高は複利が単利の一・八倍です。
娘 預金だと広告の金利イコール利回りなんですか?
FP 違います。まず預金金利は二〇%課税され、手取りは八割です。また金利は「預入期間にかかわらず、一年間で得られる利回りである年利で表示する」(FPの深野康彦さん)ことに注意が必要です。図Bのような広告で誤解する人が多いのです。
夫 年利五%だって! すごい高金利だなあ。
妻 ……もう誤解してる?
FP はい。図Bで年利五%が適用される期間は三カ月だけで、年間の手取りの利回りは一・一五%。表示された利回りを手取りに直して考える癖をつけましょう。
娘 投信などの利回りって預金と違うみたい。
FP 鋭いですね。「利回り」の源は大きく分けて二種類あります。一つは保有していれば定期的にもらえる「インカムゲイン」。元金が変動しない預貯金はインカムゲインの利息だけが利回りになります((1))。でも投信や株式など値動きするものは、分配金や配当といったインカムゲインよりも元本の値上がり・値下がりが運用利回りを大きく左右します。値上がり益を「キャピタルゲイン」と言います。FPの前川貢さんは「こうした商品で運用する時はインカムゲインとキャピタルゲインを含めた総合的な利回り((2))で考えて」と助言します。総合的な利回りは売却などで手放すまで結果がわかりません。
<つづく・・・>
長いので分割してます。
明日はこの続きです。
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コメント
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